
今回は、コインパーキングで使えるETC決済についてご紹介します。ETCXやETCGOといったサービスも一緒に見ていきましょう!
ETCによる駐車場精算
高速道路で利用されている ETC を、駐車料金の精算に使える仕組みがあることをご存じでしょうか。
近年、ETCの民間利用が拡大しており、駐車場の決済も含めた ETC多目的利用サービス が広がっています。
このサービスを導入した駐車場では、出入り口で一旦停止するだけで、車から降りることなく料金を支払えます。
従来のように駐車券を取ったり、帰る際に精算機へ行く必要がなく、チケットレス・キャッシュレスでスムーズに駐車場を利用することが可能です。
ETC多目的利用サービス
令和元年11月11日、国土交通省が「ETC多目的利用の利用に関する要綱」を定めました。
これに基づき、令和3年度から 駐車場やドライブスルーなどでETC決済が本格的に利用可能 となっています。
現在、こうしたサービスとしてETCXやETCGOが提供されています。
ETCX

ETCソリューションズ株式会社 が提供しているサービスです。
ETCXを利用するには 事前に会員登録 が必要ですが、登録料や年会費はかかりません。登録後は、ETCカードをいつもの車載器にセットすれば、ETCX対応の駐車場で利用することができます。
登録できるETCカードは、登録したクレジットカードに紐付くETCカードのみです。
利用可能なクレジットカードの種類は、公式サイトに掲載されていますので、事前に確認してください。

ETCGO

AMANOが提供しているETC多目的利用サービスです。
ETCXのように事前の会員登録は不要で、導入された駐車場では ETCカードを車載器にセットするだけで利用できます。
ただし、利用できるETCカードはあらかじめ決められているため、手持ちのカードが対応しているかを確認する必要があります。
下記サイトで利用可能かチェックすることができます。
なぜ普及しないのか
ETCによる駐車場精算は利便性が高いものの、現状では広く普及していません。
主に以下の理由が考えられます。
導入コストの回収が予測できない
導入実績が少ないため、初期投資を回収できるかどうかが判断しにくいのが現状です。
特に中小規模のコインパーキングでは、「投資しても回収できない」と判断されることが多く、導入に踏み切れないケースが目立ちます。
アプリ・QR決済が一般化してきている
アプリやQR決済などのキャッシュレス手段が一般的になっており、ETCを導入するメリットが小さくなっていることも普及を妨げています。
利用できる人が限られる
ETCによる駐車場精算は、前述の通り会員登録が必要であったり、利用可能なカードが限定されています。
そのため、すべてのドライバーが利用できるわけではなく、導入後の利用率が読みづらいという問題があります。
まとめ
駐車場でもETC決済が利用可能になっています。現段階では、ETCXやETCGOといったサービスが提供されています。
ただし、利用できる駐車場やETCカードが限られていることや、スマホ決済の普及が進んでいることから、現時点での導入実績はまだ十分ではありません。
とはいえ、今後は使用可能なETCカードが順次拡大される予定であり、利用者の増加が見込まれます。

利用者が増えれば、駐車場でETC決済を導入するメリットも大きくなりそうです。今後の動きに注目ですね!

