
日本パーキングビジネス協会が福岡県警と「防犯カメラの設置促進を始めとした安全・安心」に関する協定を結びました。これにより、コインパーキングが地域の治安維持に果たす役割がますます重要になってきています。
そこで今回は、コインパーキングに求められる新たな役割についてお話しします。
JPBと福岡県警の協定
2024年11月24日、日本パーキングビジネス協会と福岡県警が安全対策に関する協定を結びました。この協定は、全国で初めてとなるもので、コインパーキングにおける防犯対策の強化を目的としています。
11月26日(火) 福岡県警察とJPBとの 『防犯カメラの設置促進を始めとした安全・安心に関する協定』 の締結式が執り行われました。
この協定は、福岡県警察とJPBとが地域住民が安全で安心して暮らせる地域社会を実現するため
〇防犯カメラの設置促進を始めとした犯罪の未然防止のための取組
〇飲酒運転や交通事故を抑止するための取組
などを連携して行っていくことを定めるものです。引用:一般社団法人日本パーキングビジネス協会
https://www.gia-jpb.jp/blog/?type=detail&id=66
コインパーキングが担うべき役割
今回の協定は、飲酒運転や不正駐車、車上荒らしといった犯罪が起きにくい駐車場を目指して結ばれました。
駐車場は単なる車を停める場所ではなく、コインパーキングが新たな安全対策を担うことで、地域全体の治安維持に貢献し、利用者が安心して駐車できる環境が整います。具体的には、以下のような取り組みが求められます。
駐車場内での事件・事故防止
不正駐車や車上荒らしなど、駐車場内では様々な事件や事故が発生しています。特に、近年は悪質な行為が増えており、これを未然に防ぐための対策が必要です。
周辺環境の治安維持
周辺地域の治安が悪化すると、コインパーキングの利用者が減少することにもつながります。駐車場内だけでなく、その周囲の治安維持も重要な役割となります。
飲酒運転の防止
飲酒運転の防止にも、コインパーキングが貢献できます。特に飲食店などが近くにある場所では、飲酒後に車を運転しようとする人を防ぐ取り組みが必要です。
事件解決への協力
万が一、事件が発生した場合に迅速に解決できるよう、警察との連携や証拠提供ができる体制も求められます。防犯カメラの映像を共有したり、警察への情報提供を積極的に行うことで、事件の早期解決に協力することができます。
具体的には何をすればいい?
それでは、駐車場経営者としてできることをいくつかご紹介します。ちょっとした工夫で、安全な環境を作れるので、ぜひ参考にしてみてください。
防犯カメラの設置
防犯カメラがあれば、実際に無断駐車やトラブルが発生した際に映像を記録し、証拠として活用することが可能です。また、周囲で事件が発生した場合、映像を提供することで事件解決に協力できます。
さらに、防犯カメラが設置されていることを示す看板や、実際の映像を映し出すモニターも設置することで、心理的な抑止力を高めることができます。
カメラは駐車場の出入口や敷地内に設置するだけで運用が可能で、大規模な工事を必要としないため、手軽に導入できます。
防犯啓発の垂れ幕やのぼり旗、ステッカーを設置
防犯啓発の垂れ幕やのぼり旗、ステッカーを設置することで、飲酒運転や不正利用の抑止効果が期待できます。視覚的に訴えることができるので、無意識に犯罪行為を防ぐ力になります。
また、これらの掲示物を通じて、周辺住民や利用者全体の防犯意識を高めることができます。駐車場の「安全性」を周知するための重要な手段です。
最新テクノロジーの活用
防犯カメラに加え、最新のシステムを活用することで、さらに犯罪を未然に防ぐことができます。
例えば、ナンバー認識システムを導入すると、車のナンバープレートを自動で認識して管理できます。このシステムを使えば、万が一不正駐車が発生した場合でも、車両を迅速に特定でき、トラブル解決がスムーズになります。
また、経営者自身が手作業で行っている業務を自動化することで、効率的に運営でき、時間を無駄にせず、競合他社と差をつけることができます。
まとめ
今回は、コインパーキングが担うべき新たな役割についてお話ししました。
近年、予期しない痛ましい事件・事故が発生している中、コインパーキングの運営にも社会的な貢献が求められています。利用者が安心して駐車できる環境を提供することはもちろん、周辺地域の治安維持にも積極的に協力していくことが重要です。