今回は、駐車場経営における利回りについてお話しします。また、本記事では、利回りを簡単にシミュレーションできる自動計算機能もご用意しています!ぜひご活用ください。
利回りとは
利回りとは、投資に対して得られる収益の割合を示す指標です。具体的には、投資額に対する年間の利益(収益)の割合をパーセンテージで表します。利回りには、表面利回り(単純利回り)と実質利回りの2種類があります。
表面利回り(単純利回り)
不動産投資などでよく使われる利回りで、土地の購入金額に対して年間の収益がどれだけあるかを示します。多くの土地の中から候補を選ぶときに、簡単に収益性を比較できるのがポイントです。ただし、正確な収益性を反映していないため、詳細な判断には向きません。計算方法は以下の通りです。
表面利回り=年間収益÷土地価格×100
実質利回り
実質利回りとは、駐車場の管理費や修繕費、税金などの諸経費を差し引いた後の利回りを指します。この指標は、実際の運用コストを反映しているため、表面利回りよりも現実的な収益性を把握するのに適しています。購入後のリアルな収益を見積もる際に活用されます。また、計算式に稼働率が出てきていますが、詳しくは稼働率についてのセクションで説明します。
実質利回りの計算方法は以下の通りです。
実質利回り=(年間収益×稼働率ー諸経費)÷(土地価格+初期費用)×100
表面利回りと実質利回りの使い分け
表面利回りと実質利回りは、それぞれ異なる視点で投資のパフォーマンスを示しているので、使い分けることでより正確な投資判断が可能になります。
駐車場経営を検討している場合、まず表面利回りでざっくり収益性を比較し、候補を絞り込んだ後、実質利回りを計算して現実的な収益性を検討すると良いでしょう。
稼働率について
実質利回りの計算において重要なポイントが稼働率です。稼働率とは、駐車場が実際にどれくらいの期間使用されているかを示す指標で、需要や立地条件、運営形態によって大きく変動します。たとえば、稼働率が50%の場合、年間収益の50%が実際の収入となります。
駐車場の種類によって稼働率の計算方法は異なります。以下は、それぞれの計算方法です。
コインパーキングの稼働率=1日の駐車時間÷24時間×100
月極駐車場の稼働率=契約済みの駐車区画の数÷全駐車区画の数×100
高い稼働率を維持することで、安定した収益を得ることができますが、逆に稼働率が低ければ収益の減少に繋がります。立地や運営方法を工夫することで、稼働率の改善が可能ですので、定期的な見直しや改善策を講じることが求められます。
駐車場経営利回りの相場
駐車場経営には、大きく分けて「月極駐車場」と「コインパーキング」の2種類があります。
月極駐車場の表面利回りは平均して約5%とされています。一方、コインパーキングでは表面利回りが15%~30%と比較的高めになるケースが多いです。ただし、実質利回りに着目すると、どちらも平均して約4%前後が相場と考えられています。
なお、利回りは駐車場の稼働率や立地条件によって大きく左右されます。例えば、都心の交通量が多いエリアでは高稼働が見込まれる一方で、郊外では安定した収益を得るために工夫が必要な場合もあります。
まとめ
駐車場経営における利回りは、「表面利回り(単純利回り)」と「実質利回り」の2つの指標を使い分けて評価することが重要です。表面利回りは初期判断に適しており、実質利回りは実際の収益性をより正確に把握するための指標となります。
また、駐車場経営の収益は稼働率に大きく依存するため、立地や需要の調査が成功の鍵となります。平均的な相場として、月極駐車場は表面利回り5%、インパーキングは表面利回り15%~30%、どちらも実質利回りは4%前後が目安です。しかし、具体的な利回りは地域や稼働率によって大きく変動します。
これらの情報を踏まえて、ぜひ駐車場経営を進める際の判断材料としてご活用ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!何か気になることがあれば、どんなことでもお気軽に質問してくださいね。お手伝いできることがあれば嬉しいです!