
「青空駐車」という言葉には、2つの異なる意味があります。
さらに、「路上駐車」や「青空駐車場」といった似た言葉もあるため、混同しやすく、少し紛らわしいと感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では、それぞれの言葉の意味や違いをわかりやすく解説していきます。
青空駐車とは
青空駐車とは、一般的には公道や私道などの道路上に長時間車を停めておく行為を指しますが、屋根のない屋外の駐車スペースに車を停める行為を青空駐車と呼ぶこともあります。
道路に駐車する意味の青空駐車
道路に長時間駐車する青空駐車は、「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」によって禁止されています。
(保管場所としての道路の使用の禁止等)
e-gov法令検索 「自動車の保管場所の確保等に関する法律」令和7年6月1日 施行
第十一条 何人も、道路上の場所を自動車の保管場所として使用してはならない。
2 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
一 自動車が道路上の同一の場所に引き続き十二時間以上駐車することとなるような行為
二 自動車が夜間(日没時から日出時までの時間をいう。)に道路上の同一の場所に引き続き八時間以上駐車することとなるような行為
(https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000145/)
これに違反した場合、以下のような罰則が科される可能性があります。
・道路を自動車の保管場所として使用した場合
→3か月以下の懲役または20万円以下の罰金
・同じ場所に連続して12時間以上(夜間は8時間以上)駐車した場合
→20万円以下の罰金

屋外に駐車する意味の青空駐車
「青空駐車」は、単に屋根のない屋外に車を停めることを指す場合もあります。この意味では、違法ではなく、日常的によく行われている駐車の仕方です。
屋根のある車庫に比べて、車が直射日光にさらされやすく、紫外線の影響を大きく受けます。
また、雨や雪、黄砂等の影響も受けやすく、車のボディや塗装の劣化を早めてしまうことがあります。

「路上駐車」との違い
路上駐車とは、道路の路肩や道路上に、一時的に車を停めることをいいます。
青空駐車が車庫として道路を使う行為であり、「車庫法」によって禁止されているのに対し、路上駐車は一時的な駐車として、「道路交通法」によってルールが定められています。
例えば、駐車禁止の場所に停めた場合は違反となりますが、場所によっては「〇時〜〇時までは駐車OK」といった時間制限付きで駐車が認められていることもあります。
そのような場所では、決められた時間内であれば路上駐車しても違反にはなりません。
「青空駐車場」との違い
青空駐車場とは、屋根や壁のない屋外の駐車場のことを指します。
青空駐車が車を停めておく「行為」を指す一方で、青空駐車場は「場所」を意味します。
まとめ
「青空駐車」には、大きく分けて2つの意味があります。ひとつは、道路に長時間車を停めておく行為。もうひとつは、屋根のない屋外に車を停めることです。
このうち、長時間にわたって道路を車庫代わりに使うような青空駐車は、「車庫法」によって禁止されています。
一方、路上駐車は、道路のわきに車を一時的に停めることを指します。こちらは「道路交通法」でルールが決められています。
また、青空駐車場というのは、屋根や壁のない屋外にある正式な駐車場のことです。名前は似ていますが、「青空駐車」とは意味も扱いも異なります。

いかがだったでしょうか。言葉が似ていて混乱しやすいですが、意味の違いが少しでも伝わっていれば幸いです!