
ナンバー認識駐車場をご存じですか?私が初めて利用した際には、「駐車場は全部これにしてほしい!」と思ったほど、その利便性に感動しました。
今回は、そんなナンバー認識駐車場の仕組みや特徴、未払いのリスクについて解説します。
ナンバー認識駐車場とは?
”チケットレス駐車場” ”カメラ式駐車場” ”車番認識システム” など、メーカーによって名称は様々ですが、共通して車両のナンバープレートを認識して管理する仕組みとなっています。
駐車券がないため、発券機に幅寄せする必要がなく、窓を開けて駐車券を取る手間もありません。これは、左ハンドルの方や初心者、高齢者、そして雨の日の全てのドライバーにとって非常に嬉しいポイントですね。
さらに、駐車券を発行しないことで紙の使用が減り、環境にも優しいシステムと言えます。
このように、ナンバー認識駐車場は、利用者にとっての利便性や快適さを向上させるだけでなく、安全性や環境への配慮も兼ね備えた、現代の駐車場の選択肢となっています。
仕組み
1.入庫
車のナンバープレートが撮影され、システムが自動で読み取ります。この際、駐車券は発行されず、車両情報が記録されます。

2.精算
帰り際、利用者は事前精算機で自分の車のナンバーを入力します。その後、表示された駐車料金を精算します。

3.出庫
ナンバープレートが再度撮影され、システムが認証を行います。認証が完了すると、バーゲートが開きます。

このように、手順が非常にシンプルで、利用者の負担が少ないことが特徴です。なかには、バーゲートや精算機を必要とせず、車番を認識するカメラのみで完結できるシステムもあり、経営者にとっても利便性が高いです。
メリットとデメリット
続いて、ナンバー認識駐車場のメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
- 入出庫がスムーズ
出入り口の混雑が減り、利用者がスムーズに駐車場に出入りできるので、ストレスなく利用できます。 - 接触事故が減少する
車の幅寄せによる接触事故が少なくなり、安全性が大幅に向上します。特に狭い駐車場では有難いポイントです。 - 駐車券の紛失トラブルがない
駐車券を紛失する心配がなく、駐車券の発券や返却の手間もなくなります。 - ランニングコストが削減できる
機器の数が少ないため、比較的メンテナンスが簡単で、ランニングコストを抑えることができます。 - 来場者の動向を分析できる
車番認証で得た情報をもとに、来場者の動向(滞在時間、混雑頻度、県外からの来場者割合など)を分析できます。このデータを活用すれば、マーケティング戦略や販促活動に役立てることができるので、駐車場運営者にとって大きなメリットです。
デメリット
- 駐車時間の管理が難しい
利用者は正確な入庫時間を自分で把握できないため、車時間の管理が難しくなることがあります。 - 車のナンバーを覚えておく必要がある
自分の車のナンバーを覚えておく必要があり、特に複数台を利用する場合には不便を感じることがあります。 - 対応しているメーカーが少ない
現在、ナンバー認識システムに対応しているメーカーはまだ少なく、選べるメーカーや機器の種類に限りがあります。しかし、これは最新の技術であるため、普及が進めば今後選択肢は増えていくでしょう。
未払い駐車はないの?
それでは次に、不正駐車(未払い駐車)についてお話しします。
実は、ゲート式やフラップ式に比べて、ナンバー認識駐車場は未払い駐車が少ないというデータがあります。どうしてそうなるのか、以下のような理由が挙げられます。
未払いの車両を特定しやすい
ナンバー認識システムは、駐車場の管理者が常にリアルタイムで入庫と出庫のデータを把握できます。これにより、きちんと支払いが行われたかどうかを即座に確認でき、未払いの車両を迅速に特定しやすくなります。
抑止力が働きやすい
ナンバープレートが撮影されているということ自体が、未払い駐車に対する抑止力になります。利用者は自分が不正駐車をしていることが監視されていると認識し、警告や罰金があることを考慮して未払いを避ける傾向が強くなります。
未払い共有機能がある
ほとんどのシステムには未払い共有機能が搭載されています。例えば、「うっかり払わずに出庫してしまった!」という場合でも、次回駐車場を利用した際に未払い分がまとめて請求されます。
このように、ナンバー認識駐車場は管理の効率性や利便性に優れており、未払い駐車のリスクを低減する設計がなされています。
また、撮影されたデータは管理者側に残るため、未払い防止だけでなく、駐車場の治安向上にも寄与しています。これにより、利用者は安心して駐車でき、運営者側も効果的な管理が可能になります。
注目のナンバー認識システム
最後に、ナンバー認識システムの中で注目の3つを紹介します!それぞれの特徴を簡潔にまとめました。
アイスルー(Parking Solutions)
製品名:アイスルー/アイスルーPlus
開発:Parking Solutions
特徴:高性能なナンバー認識エンジンを搭載し、業界最高レベルの認識精度を誇ります。
スマートパーキング(NTTル・パルク)
製品名:スマートパーキング
開発:NTTル・パルク
特徴:NTTグループならではの技術を駆使し、最先端のAI技術(動体検知・車番認証)を実現しています。
スマートパーク(ピットデザイン株式会社)
製品名:スマートパーク/スマートパークネクスト/スマートパークライト
開発:ピットデザイン株式会社
特徴:環境に配慮した駐車場システムで、業界初の気候変動アクション環境大臣表彰を受賞しています。

まとめ
今後はこのナンバー認識技術を駆使して新たなサービスが展開されることでしょう。セキュリティやプライバシーの問題も考慮しなければなりませんが、これらの課題を克服することで、より安全で便利な駐車システムの実現が期待されています。
技術の進化と共に、さらなる改善が期待されるこの新しいシステムに注目です。