
私有地に見知らぬ車が無断で駐車されていると、「すぐに移動させたい」「警察に対応してもらえるのか」と困ってしまう方も多いでしょう。
しかし、勝手に車を移動したり、タイヤをロックしたりすると、トラブルに発展する可能性があります。
この記事では、無断駐車でやってはいけないことや、所有者の特定方法など、適切な対処法について解説します。
まずは警察へ相談しましょう
無断駐車は道路上の駐車違反とは違い、警察がすぐに取り締まれるケースは少なく、基本的には土地の所有者や管理者が対応する必要があります。
ただし、放置車両が盗難車や事件に関係している可能性もあるため、まずは警察へ相談しましょう。
事件性がない場合、警察が車両を撤去したり、所有者情報を開示したりすることはできませんが、相談記録を残しておくことで、後の対応を進める際に役立つ場合があります。
やってはいけないこと
私有地で無断駐車をされた場合でも、相手に対して自分で制裁を加えるような行為は避ける必要があります。
対応方法によっては、無断駐車をした側ではなく、対応した側が責任を問われる可能性があるためです。
具体的には、以下のような行為は避けましょう。
車を勝手に移動させる
例
・レッカー業者を呼んで移動する
・自分で車を押して移動する
車の所有者の許可なく移動させると、車両を傷つけられたなどとして損害賠償を求められる可能性があります
車を出られない状態にする
例
・チェーンや柵で車を囲む
・タイヤの前に障害物を置く
・タイヤにロック器具を取り付ける
・車の前後に物を置く
これらは相手の車の使用を妨げる行為です。相手から「車を使えなかった」として代車費用などを請求される可能性があります。
車体を傷つける・汚す
例
・タイヤの空気を抜く
・接着剤やペンキを付ける
・ワイパーを壊す
・ボディに傷をつける
・剥がしにくい張り紙を貼る
このような行為は、器物損壊や損害賠償請求につながる可能性があります。
車の所有者をネットで公開する
例
・車のナンバーが分かる写真をSNSに投稿する
・写真付きで「迷惑駐車です」と晒す
・ワイパーを壊す
・ボディに傷をつける
・剥がしにくい張り紙を貼る
このような行為は、名誉毀損やプライバシー侵害にあたる可能性があります。
無断駐車の証拠として写真を撮影することは有効ですが、インターネット上で公開することは避けましょう。
正しい対処法
無断駐車への対応は、記録・所有者の特定・撤去依頼の3つが基本です。
記録
まずは、無断駐車の状況を証拠として残しましょう。具体的には以下の内容を記録します。
- 車両のナンバー
- 駐車位置
- 駐車された日時
- 駐車されている時間
- 車両の写真
防犯カメラが設置されている場合は、録画データを保存しておくと、後の対応に役立ちます。
所有者の特定
車両のナンバーが分かれば、所有者を特定することが可能です。
運輸支局(陸運局)で登録事項等証明書を請求することで、車両の所有者情報を確認できます。
ただし、請求には正当な理由が必要で、窓口では利用目的などを厳しく確認されます。必要書類や確認事項があるため、事前に運輸支局へ確認しましょう。
所有者への連絡・撤去依頼
所有者が特定できた場合は、車両の移動を依頼します。
連絡する際は、内容証明郵便を利用する方法がおすすめです。
内容証明郵便とは、郵便局が「いつ・誰が・どのような内容の文書を送ったか」を証明してくれる制度です。
正式な手続きを進めていることを伝えられるため、相手に心理的なプレッシャーを与え、対応を促す効果が期待できます。
まとめ
私有地の無断駐車は、道路上の駐車違反とは異なり、警察がすぐに車両を撤去できるケースは多くありません。
ただし、盗難車や事件に関係する車両でないか確認してもらうため、まずは警察へ相談しましょう。
その後、無断駐車の状況を記録し、所有者の特定や撤去依頼など、状況に応じた正しい対応を行うことが大切です。

トラブルを避けるためにも、感情的に対応せず、証拠を残しながら適切な手順で解決を目指しましょう。

